パパ・ヘミングウェイに憧れて

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■スタイルを持った大人になりたい

スタイルとは何でしょう?

日常的によく使うワードですが、ファッションと同様その意味は広義にわたるので微妙な意味の食い違いが起こりがちな言葉です。

 

ここで言うスタイルとは、生き方のようなものです。

その人が生きていくうえで身に付いた流儀のようなもの。

一朝一夕に身に付くような物ではありません。

それは着るものや、身の廻りの愛用品などにも如実に現れます。

その人の成りや仕草を見れば、どういった事を考えどういう人生を送ってきたかが浮かんで来るようなものです。

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そういった意味では流行のファッションで着飾ったとしても、それだけではスタイルを持っているとは言えません。

その奥に何かがなければ、浅い人間とも見られかねないでしょう。

 

先日ネットニュースで、あるファッション雑誌の特集が炎上しているという記事を見ました。

その特集の趣旨は、その音楽を知らなくてもロックTシャツ着たっていいと言うものでした。

その事自体は昔からそういう人はいる訳で別段なんとも思わないのですが、個人的にあまりカッコ良くは思わないというのも事実です。

 

■スタイルを持った大人たちから学ぶ事

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私が洋服などに興味が出始めた頃に、そのスタイルに憧れた人物がいます。

作家「アーネスト・ヘミングウェイ」です。20世紀初頭に活躍し、その簡潔な文体はハードボイルド文学の基となりました。

代表作『老人と海』はノーベル文学賞に輝き、今尚愛されるアメリカ文学の古典をいくつも発表しています。

 

彼の作品中にも出てくるのモノへの愛着やコダワリは並々ならぬ物を感じました。そして雑誌などで紹介される彼の写真に魅入りました。

そこに写っているヘミングウェイはまさに彼そのものなのです。

体に馴染んだ服は彼の一部となり、傍らの使い込まれたノートや万年筆からも彼の哲学が感じられるようでした。

 

元来服好きだったと言われるヘミングウェイが選んだ服は機能性を第一に選ばれた、アウトドアやミリタリー、ワークウェアなどの逸品ばかりですが、そこには確かに彼の審美眼やコダワリが感じられます。結婚と離婚を繰り返しながら、世界を転々とし、好きな趣味に没頭した彼の生き方そのものが服装にも表れています。

 

なので、仮に彼のファッションを真似したところで彼のようにはなれません。

服装は人を表すものなのですから。

 

モード界の帝王と呼ばれる「ジョルジオ・アルマーニ」ですが、ストイックな完璧主義者といわれる彼のプライベート・ファッションは、多くのデザイナーがそうであるように、極めてシンプルです。

 

以前、何かで彼の自宅を取材した映像を見たのですが、彼のクロゼットには同じジーンズが数十本収納されていました。色落ち具合の微妙に異なる全く同じジーンズです。他にもベーシックなデザインの服がそれぞれ10枚ほどずつラックに並んでいました。

 

世界中の映画関係者から尊敬を集める日本映画界の名匠「小津安二郎」も彼独自のスタイルを持っている事でも有名です。

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彼の作品は当時では斬新な手法を確立し、以降そのスタイルはブレる事はありませんでした。服装に関しても同じで、気に入った同じものを繰り返し愛用していたようです。

白が好きな小津は、夏の撮影でも毎日白い麻のスーツを着て現場でメガホンを取っていたと聞きます。もちろん全く同じ物を毎回着替えて。

 

 

自分のスタイルを確立することは、簡単な事ではないと思います。それは自分の中身も熟成しなければ不可能だと思います。若い頃は流行を追ってファッションを楽しむのは良いと思いますが、ある程度年齢を重ねた時に、自分のスタイルを持った大人になれるよう人生を掘り下げていってみてはいかがでしょうか?

 

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